
お遍路をする目的はいろいろあり、みな違っていると思う。
願い事、祈願かけ、またそれらが成就したお礼のお参り、また、私のように、普段は何か行事がある時だけお寺頼みと信仰をしている、ある意味観光と信仰をあわせた興味本位のお参りなど。
願い事、お礼参りなどは、目的がはっきりしているので横におき、
ここでははっきりとした目的がないお遍路について述べる。
四国遍路とは、壮大なスタンプラリーである。
コース:自由だが一応昔からのコース、遍路道がある。
ポイント:四国内88ヶ所のお寺、番外・奥の院など特別ポイントもある。
スタンプ:納札を納め、納経帳に朱印をもらう。但し朱印は有料
ラリーの方法:参加は無料で自由参加、徒歩、自転車、車、何で廻ってもよい、ポイントを廻る順番も一応番号はついているが、どこから廻っても可、一度に廻っても、何回に分けて廻っても可、ポイントの審査なし、自己審査、賞品なし、
ボランティア:コース途中にボランティアがいて、お接待で参加者を支援、援助してくれる。
効果:ラリー創始者弘法大師のご加護が受けられるという精神的な満足感が得られる。
ポイントは四国内各地に散らばっているので全部廻れば、四国一周の観光が出来る。
歩いて廻れば山あり、谷ありの道を1200Kmウォーキングすることになり健康に良いと同時に達成感を得られる。
小旅行であり、気分転換、ストレス解消になる。
お寺にとっては、営業活動しなくてもお客がきてくれ、ただ座って朱印を押すだけで、収入が得られる。
スタンプの押されたスタンプ帳は、非常にありがたく、仏壇に祭られるなどして大切に保管される。
お接待を受けた参加者は、ラリー終了後、今度は自分がお返しをしようという気になる。その結果ボランティアになるケースが多い。
その他:徒歩でのラリー参加は、日数もかかるし、多大な費用もかかる。そのための支援策として、善根宿、通夜堂等が利用でき、野宿に対する関係住民の理解も深い。
このような見方をすると、
お遍路は非常に優れて完成されたスタンプラリーのシステムであると考えられる。
スタンプラリーと割り切ると、四国遍路をもっと自由に、気軽に参加して楽しむことが出来る。
その結果、上記の効果が得られれば一石二鳥と思う。